南アフリカワインの歴史と特徴

History&Features of South African Wine

南アフリカワインの歴史

 南アフリカに入植したオランダ人たちが最初にぶどうを植えたのは1655年、最初のワインは1659年に造られました。それからというもの、現地での消費やヨーロッパに輸出するために盛んにワインが造られてきました。  南アフリカのワインの歴史はカリフォルニアやオーストラリアより100年以上歴史は長いのです。

 19世紀に入り、南アフリカワインは盛んに輸出されるようになりました。ナポレオン戦争によりフランスワインが輸入できなくなったイギリスを始めとするヨーロッパ各国が積極的に南アフリカのワインを輸入するようになったのです。ヨーロッパ市場での競争のため、南アフリカのワインは洗練されていきました。

 しかしその後、アパルトヘイト政策に反対しての経済制裁もあり輸出は低迷しました。

 1991年にアパルトヘイトは撤廃され、1994年のネルソン・マンデラ政権下でワイン輸出市場が開放されました。  現在では世界第9位(2013年統計)のワイン輸出国となっています。

南アフリカワインの特徴

 日本ではほとんど知られておりませんが南アフリカはワインの宝庫と言っていいでしょう。 日本では、まず、南アフリカワインと聞いて、「そんなところでワインを造るの?」と思ってしまう人も多いはずです。アフリカというと、象やライオンが走り回る「サバンナ」をイメージしてしまいませんか?

 実際に南アフリカに行ってみると、温かな春、暑い夏、涼しい秋、寒い冬という四季や気温は日本と変わりません。実はこの四季、気温の変化が良質なワイン作りに欠かせないぶどうの栽培に必要なのです。春に花を咲かせ、夏に実が育ち、秋に収穫されるぶどうは冬の間じっくりと休めることでまた春に元気な花を咲かせる、という自然のサイクルが良いぶどうを育てます。また、水をたくさん与えたぶどうはワイン作りには向きません。南アフリカには乾季と雨季があり、ぶどうの実が育つ季節は乾季で必要以上の雨は降りません。

 さらに、南アフリカは海から吹き上げる涼しい風のおかげで体感気温は日本よりもぐっと涼しいため、ボルドーやブルゴーニュのように酸がしっかりとした素晴らしいワインが出来上がります。

 海から吹き上げる冷たい風は、ぶどうの酸を保つだけではなく、ぶどうの大敵カビの防止もしてくれます。

 このように、ぶどう作りに最適な土地で生産したぶどうを使い、長いヨーロッパとの歴史で培われた醸造技術によって、南アフリカでは良質のワインが沢山作られているのです。

 そして、南アフリカは、自国産のワインに添加する保存料(酸化防止剤)に、厳しい基準を設けており、南アフリカ産ワインは世界で最も添加物の少ないワインの一つとなっています。

南アフリカ特有のぶどう

 温度が高い南アフリカの気候に適した特有のぶどう品種が開発されています。

 ピノタージュは黒いぶどうの種類で、赤い果実の風味と中程度のタンニンをもち、ワインによって青野菜や草木、皮革の香りなど個性的な風味をもちます。南アフリカワインといえばピノタージュですが、個性が強いので、ブレンドワインもおすすめです。

フラダリが取り扱うワイン

 昨今、有機栽培農法(ビオディナミ)が注目を集めています。化学薬品や合成肥料を使わない農法こそ、自然な植物のありかたであり、それを口にする人の体にも優しい。有機栽培農法は農業の理想です。とはいえ、化学薬品を使って虫を駆除したりカビを防いだりしなければ作物が傷んでしまったり、合成肥料を使わなければ十分な作高が確保できないのであれば、やはりそれらを使わざるを得ないのが現実です。

 南アフリカでは、海から吹き上げる風が畑を常に乾燥した状態にしてくれますから、ぶどうが病気になる原因のカビを防ぎ、農薬の使用を最低限に抑えることができます。海の冷風はワインに必要な酸を守るというだけではなく、ぶどうを病気から守る、大事な役割を果たしてくれるのです。

 その恵まれた大地で、一度も農薬を使うことなくぶどうを育ててきた農園のワインのみを、フラダリでは扱っています。   南アフリカでも有名なワイン産地であるステレンボッシュにほど近いパール地方のワインエステート。南アフリカにおけるエステートワインとは、その農園で採れたぶどうのみを使って農園の醸造所で造るワインのことです。  ニール・ジュベは家族経営のエステートで、現在4代目。一切の農薬や化学肥料を使わないぶどう栽培と余計な人の手を加えない醸造という代々のこだわりを守っています。